夢の中の神社
美魚は時々神社の夢を見る。境内を歩いていたり、この先は神社だな、と感じている夢が多い。
先日は、小さな神社に手を合わせて、
「私の絵が売れますように、喜んで買ってもらえますように」
と祈っていた。
拝殿に入ると、こじんまりしているが、色々な開運グッズや御守り、おみくじなどが並べられていて、好きなだけ貰ってもよい。美魚はポケットをパンパンにして、神社を後にした。
目が覚めて、しばらく夢を反芻した。
以前白い龍神の夢を見たときも、美魚は
「絵が上手くなりますように」
と、額付いて祈っていた。
目が覚めているときは物欲の固まりで、それ(金で買える幸せ)しか考えていないのに、実際に神社を詣でても、引越しばかり祈るのに、何故、夢の中ではその事を願わないのだろう。
宝くじに当たるほうが、金持ちになる可能性がある。
美魚の絵で下北沢に家が買えると、信じられるだろうか。
もし、本当に思考は現実化すると信じられれば、マウィミウオは富の源泉になるはずである。
限界状況なんて存在しない。乗り越えられるんだ。
投企せよ!
人間はなりたい人間になる!
アンガジュマン!
二十歳くらいでは信じていた。わりと未だに信じていたりする。