マウィミウオの世界

美魚の生活雑記録

しくしく泣く安魚

f:id:mauymiuo:20181217102159j:plain漁太郎が、安魚に絵本を買ってきて、読み聞かせをしていた。
タイトルは 地獄。
平安絵巻を絵本に編集したようなもので、安魚は漁太郎の横に張り付いて、熱心に見ていた。
随分興味あるんだな、と美魚は思っていたが、終にしくしくと泣き始めた。

怖さを知るのはよいことだろうか。
四歳のピュアなハートに地獄は必要か?
なんてことしやがる!トラウマになったんじゃねえのか?!
と、美魚は腹を立てたことである。
しかし、のんのんばあが幼少期にスピリチュアルな世界を垣間見させたお陰で、私達は水木しげるの妖怪に出会うことができる。
地獄が恐ろしい、と感じるのも四歳だからかもしれない。

もちろん地獄だけでは片手落ちであろう。
次は極楽の絵本を漁太郎は読み聞かせ始めた。
安魚は極楽にはあまり響かない様だった。
実際、
死んだらここに行けますよー
なんて云われてもピンと来ないもんな。
しかし、地獄だけは、時代を越えて幼児を恐怖させるらしい。