マウィミウオの世界

美魚の生活雑記録

ナウシカ道をゆく安魚

こども園のテラスで、子どもたちが、カメムシを捕まえて遊んでいた。
そのサークルを割って入った安魚は、
「やめなよ!かわいそうでしょ!」
と、カメムシを庇っていた。その癖触れない。美魚も近づき、じゃあ逃がそっかーなんて砂場のコップにカメムシを誘導し、安魚に手渡すと、草むらに走って行って逃がした。
子どもたちが安魚の後を追いかけたあとで、その子たちのママになんとなく気まずい美魚は、
「安魚はナウシカに憧れているので」
その場を誤魔化した。
その話が他の子のママに伝わり、ラインをいただいた。
その子も安魚のように日テレでナウシカを観ていたく感動し、以来オームの絵を描いているのだそうだ。
安魚は絵ではなく、再現をするのが好きである。
テトごっこ
(指を噛んでから、ほら怖くない、でペロペロ)
足ジューンごっこ
(子オームを毒水から庇ってナウシカの足がジューン。心配する子オームに、やさしい子)
ナウシカバーンごっこ
(オームの群れにはね飛ばされたナウシカと子オームからの、やべえこれナウシカじゃん、とオームがしーんとする)
ナウシカが生き返るごっこ
(その者金色の野に降り立つべし。でも服は破れてるよ)

飽きもせず、繰り返している。
安魚はナウシカが傷つき、見返りに愛されるシーンがいたく気に入っている。

カメムシはその後も3日くらいテラスに舞い戻り、遂に命を落とした。

安魚の慈愛は届いているだろうか。