マウィミウオの世界

間鵜井美魚の生活雑記録

安魚の将来の夢は?

f:id:mauymiuo:20170624065331j:plain安魚は少し前にケーブルテレビで放送されていた魔法の天使クリーミーマミが大好きであった。
「安魚くんは大きくなったら、何になるの?」
の問いに
「安魚は大きくなったらマミちゃんになる!」 
と宣言。かつて多感な少女であった美魚も、やはりマミちゃんになりたかったなぁと懐かしく思い出す。
先日中野ブロードウェイのショーケースに、マミちゃんのステッキが未開封で80000円くらいで販売されていた。当時も美魚には手の届かない代物だったが、80000円では安魚に買ってやることは到底不可能である…。

少女の美魚は、家ではいつもコソコソ絵を描いていた。絵と云っても落書きに等しいものであるが、色鉛筆で着色したりして、自分では作品のつもりであった。なぜ隠れて描くのか、と云えば、兄が馬鹿にするからだ。あれは多分、クリーミーマミちゃんの絵だったと思う。わりと上手く描けたな、と一人で満足していたことだが、
「お父さんー。美魚がこんなの描いてたー」(半笑いで)
兄は隠してあったはずのマミちゃんの絵を引っ張り出すだけでは飽きたらず、父のところに持っていって二人がかりで嘲笑したのだった。
悲しかったなぁ。
少しくらい絵が上手いからと云って、2歳下の妹の絵を笑い物にして、何の得があるのか。
少し前に兄から聞いたことがある。
「俺は子どもの頃はいつもアンテナを張ってお父さんに対処していた」
つまり、美魚を父と二人で笑い者にすることで保身を図っていたということか。やはり嫌なやつだったと美魚は思う。

因みに安魚はおじゃ魔女にもなりたいらしい。もっと以前は
「安魚はプリンセスになる!」
と宣言していたことだ。
なれないけどね。

間鵜井邸

美魚は引っ越しをしたいと思っている。今の家は昭和の建て売りの中古である。築38年。床の間にボコボコした柱があったり、家の窓ガラスが全部すりガラスだったり、トイレが和式だったりしてとてもレトロで気に入ってはいる。
だが、ボロボロなので困る。まずは床に傾斜がある。これは購入当時に分かっていた。最近畳の床下がブカブカする。安魚がネコツリーから飛び降り遊びをするたびヒヤヒヤする。安魚ではなく、床が、である。そのうち踏み抜かれてしまいそうで恐い。1階居間の押し入れの床が抜けた時の衝撃は忘れられない。押し入れには漁太郎の行き場の無い漫画が300冊程ぎっしり積み込まれていることだが、あれは安魚がまだ赤ちゃんだった3年前のこと。美魚は押し入れの襖にもたれ掛かって安魚をだっこしていた。すると、
「ギ・ギ・ギ・ギ」
何処からともなくうめき声のようなものが聴こえてくる。
「ギ・ギギギギギーッ」
地を這うような不気味な音響は次第に大きくなる。何だ?
「ギギギギギー」
心霊現象か?!美魚が安魚を抱いてその場に立ち上がったその刹那、
バスーンッ!!」
突然襖が弾け飛んだ。(ように見えたが実際は外れただけ)
過積載ゆえか、ボロボロのせいか、床が抜けた瞬間であった。床は漁太郎がすぐさまホームセンターに向かい、夜までに形を着けた。その時美魚は、床板の下が土であることを改めて知った。1枚したの世界に蠢くやつらを想像して、ゾッとしたことだ。家が強固で無くてはならない理由、やつらの侵入を許さないためである。やつらと同じレベルで生活したくないからだ。
ボロボロに目をつけられて、
「このままにしていたら、大変なことになる」
などリフォームの営業を受けることがたまにある。
美魚は既に何度も訪問を受けているので断り文句は決まっている。
「家は住めるだけ住んだら更地にするんです」
「あとどのくらいですか?」
「そーねーあと10年くらいかなー」
なーんて言ってお断りしてからはや10年経ってしまったことに気づいた。
安魚が先日唐突に
「もうこんなボロボロの家に住みたくないよ」
と言い出した。美魚の話す言葉の模倣である。つい
「あーもーやだなこんなボロボロ」
と愚痴を言ってしまうのが良くないのだろう。おうむ返しに子供に言われてもショックが大きい。
この家をリフォームするのもありだとは思う。だが、そもそもこの家は通勤圏内と云うだけでチョイスした950万の家。会社も辞めたし、ここにいる理由は既に無い。自己資金が500万あったのだが、銀行の住宅ローンが全額借り入れになったのは今考えてもよくわからない。そのローンがあと5年残っている。あーあ、引っ越ししたいな。出来たらまた昭和な家がいいな。f:id:mauymiuo:20170620105550j:plain

ピンクピン太郎

雨の中、漁太郎は安魚に可愛い服を着せて一緒に外出した。美魚は 孕む の続きをやって留守番。多分児童館でも行ったんだろう。それにしちゃ遅いな、と思っていたらドンレミーの袋を下げて夕方に帰ってきた。上野動物園に行ってきたらしい。
二人ともフリーパスが有るので安魚を連れて度々いく。美魚はラジオでパンダの赤ちゃんが産まれたの聞いていた。発情期は活発に動いていて楽しくパンダの観察ができたことだが、そのインタビューを安魚が受けたという。
漁太郎と美魚はワクワクしながらニュースを見て待つ。
「放送されないかもよ。安魚全然話せなかったし」
漁太郎が言うには、パンダを見学して出てきたところでインタビューにキャッチされた安魚は、パンダの赤ちゃん産まれてよかったね~、なんて聞かれてもポカーンとしていたらしい。
「じゃあさ、パンダの名前何にする?」
と質問が変わり、安魚は
「ピンクピン太郎でいいよ!」
と即答したそうだ。
7時のニュースにその
「ピンクピン太郎!」
が放送されて、上手いこと編集するなと感心したことだ。

孕む

f:id:mauymiuo:20170611073147j:plain孕むというタイトルで、美魚はB3パネルに下書きを始めた。B3くらいが描きやすくて好きだ。パネルも紙を張る作業がなければ好きだ。美魚は不器用なので、綺麗に張れたためしがない。
漁太郎は朝は洗濯をして、美魚と安魚に食事をつくる。そして安魚も連れて買い物に行く。帰ったら暫くしてまた食事の用意。夜は安魚と風呂で遊び、食事を出してくれる。漁太郎の休みの日は美魚は何にもしない。夜10時を過ぎたころ、アトリエで安魚が
「おなかすいた」
「お母さんなんか作って~」
という。
「お父さんに言ってよ」
「言わない、お母さん作って」
美魚はイライラした。
食事係が下にいるのに。
渋々作業を止めて台所に行く。すると漁太郎が居間から出てきて、玉ねぎを刻みながらぼそりと呟いた。
「…たく、何にもしない」

美魚の生活は漁太郎に依存、もしくは寄生することで成り立っている。安魚が零歳の頃だけ、美魚は少し疲れた。そんで漁太郎に私にねぎらいの言葉をかけてくれ。と頼んだりした。漁太郎はキッパリ断った。
「嫌だ!」
「他の人はもっと大変な思いしてる」
「じゃあ、俺は?明らかに仕事増えてるよ?誰が労ってくれんの?」
美魚は何にもしなくて済む生活に慣れ、頭はどんどん馬鹿になっていた。赤ん坊にくたくたになるのは皆同じとしても、美魚が生意気に育児ストレスを感じるのは苦労したことが無いせいだろう。では、苦労とは何を指していうのだろう。

美魚の母は苦労している。弟を宿したでかい腹を抱えて新聞配達をしていたという。内職、ポーラレディ、旅館を掛け持ちして働いてるのを美魚は見ていた。その後も営業職を転々としながら借金返済に奔走していた。母はいつも不在で、家は汚いし、父はゴロゴロして酒を飲むか、競輪競馬に行くか、病院巡り。
幼い弟の病死に続けて親の不注意ゆえの兄の大火傷。その後も疲労による注意力散漫で母は対物事故を数回起こし、父はギャンブル、虚栄心による浪費を続けていた。あとで聞くと当時借金が1000万以上あったらしい。
要するに母は配偶者選びに失敗したのか。では父は結婚に成功したんだろうか。
「今までどこほっつき歩いてきやがった!」
(玄関さきで)
「全部てめえの稼ぎが悪いからだー!」
ガッシャーン!
(美魚と兄は居間を退散)
と言う風に父は母をよくなぐっておったから、幸せは感じていなかったように思う。父は母に寄生し、兄も母に寄生していた。母は大学卒業後も兄に20年くらい仕送りをしていたが、仕送りを続けていることを美魚が
「二人とも馬鹿なの?」
と意見すると、
「別にあんたに迷惑かけてない!」
と怒ったことだ。それも母の定年で終焉を迎えた。
兄は仕送りを断念し、実家に戻るも働くわけでもなく2年ほど研究、著作に没頭し、ついに父にサスマタようの物で
「疫病神」
と追い出されたそうだ。兄は今は自立して、新聞配達をしつつも全身芸術家で暮らしている。美魚はいつも兄に感服する。ドキュメンタリーとかでれば絶対面白いのに。浮世離れは美魚の比ではない。これがアートと云うものなのか?

母に子育てという大義名分も済ませたのに、なぜ離婚しないのか、と聞いたことがある。
「暴力がなければいても嫌じゃないから」
夫婦間にはやはり暴力以上の絆があるんだろうか。単なる無気力だと思われる。
よく女性起業家のエピソードなどを聞くと苦労度は母もひけを取らないと感じる。母は死ぬほど働きはしたが、ずっと貧乏。これで社長にでもなれば大したタマであるが、貧乏のままなのが切ない。その差はやはり気力や、のしあがろうという野心の欠如か。母が美魚に
「私は愛で子供たちを育てた!」
というのを聞くと、凄いとは思うが、なんかしっくりこない。なぐられた青たんでよく着物や家具や新聞や化粧品が売れたなぁと感心はする。

幸運は私の足元にある

f:id:mauymiuo:20170607105728j:plain美魚はある日、安魚のぶらんこを押しながらふと、足元のクローバーの茂みに目を遣った。するといきなり四つ葉を見つけた。
「へーっ!ホントに四つ葉ってあるんだねー」
しゃがみこんで茂みを掻き分けると、一気に14本見つけた。中には五つ葉も六葉もある。
「こりゃあオモチロイ」
以来美魚は四つ葉探しに俄然興味が湧いたことだ。安魚を遊ばせる義務感から解放され、能動的に公園が楽しめる。実際、四つ葉は探せば必ず2、3本は見つかる。スクラッチなどより全然当たりがあるので達成感がくせになる。公園を色々巡るので安魚も喜び、一石二鳥ではないか。
四つ葉は幸運のシンボル。四つ葉はいつも人間の近くに存在している。幸運はいつでも、探し求める人間に微笑みかけて待っている。美魚は今まで知らずにいた幸運の扉を開ける方法を見つけたような気がするのであった。
しゃがみ込んで探している美魚の背後から、
「あれ四つ葉じゃんすごい!」
とか言ってる女児2人に、1本ずつあげたらとても喜ばれた。いい気分。
もうすぐ梅雨になり、四つ葉が探せなくなる。それに、春の頃より虫食い葉が増えてきたことだ。旬を逃さずたくさんストックしておこうと美魚は欲張りすぎる。もし四つ葉が見つからないとしたら、もう誰かに持って行かれたと云うことなのかも知れない。因みに四つ葉は、生き生きとして、こんもり茂っているような株にはまずない。自転車のタイヤでガシガシひかれ続けているような公園の入り口付近や、たばこの吸殻ばかりのようなベンチ付近、子どもの足で踏みつけられる遊具の通り道などによく見られるものだ。四つ葉は踏ん張って生きてる証のように思われる。

ゲンよ、麦になれ!

に通ずるものがあると美魚は思う。
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成功哲学

f:id:mauymiuo:20170609105825j:plain今朝も安魚の
「お・かあ・さーん!!!」
の絶叫が階下から響く。以前は無言でドタドタと両手をついて階段を登り、アトリエへ入って来たことだが、この頃は起きると絶叫して美魚を呼びよせる。
ああ、
とペンを置く。
アトリエといっても3Kのうちの一部屋に過ぎない。ただこの部屋には作業机を置いているので、美魚はアトリエと呼んでいる。漁太郎と共有しているスペースだし、油断すると猫が机に寝そべったりする。
昨日も漁太郎は安魚を連れて買い物に出かけた。その間に美魚は作業の続きを始めた。2時間後。いいところでピンポンピンポーン、と帰宅を知らせるチャイム。うかつにも美魚は、絵をそのままに机を離れてしまった。そして数時間。安魚も昼寝したことだし、と机に向かったその時である。
「絵の上に直に灰皿置いてあるー!」
無神経にも程がある、と美魚は漁太郎に涙ながらに抗議したことだ。
漁太郎はあー、ごめん。と謝りつつも
「だって灰皿置くとこないから」
「キミが部屋をカオスにしてるから」
「そんなに大事なら管理しないのが悪いんじゃない」
「キミは恵まれていることに気づいてない」
などと逆に色々言われてしまう羽目になる。
恵まれているとはどういうことだろう。経済ではないのは確かだ。共稼ぎが多いこの昨今に、美魚は絵だけ描いてたいから、と会社を辞めた。収入が減った分貧乏になった。
忘れた頃に安魚が産まれた。更に経済は不安になったし、絵を描く精神的な余裕がなくなった。
そして夢うつつのうちに安魚は3歳を迎えた。やっと描けるようになったのだ。有難いことである。漁太郎は
「俺だって大変なんだよ?安魚とキミの面倒みて」
と話しを締めくくる。悔しいけど、ほんとの事なので言われても仕方がないのであった。
贅沢しなければ何とか暮らしていける。何とか暮らせれば絵を描いてのんびりやっていける。だが、それでいいのだろうか。絵を描く動機付けは何であったのか。絵で欲しいものが手に入らなければ、経済や富が産まれなければ、単なる趣味である。
昔のことだが、ヴィヴィアンが着たくて風俗で働いてる子がいた。美魚は体を張ってまで、買いたいとは思わなかった。それに美魚は歌舞伎町のスナックを3時間でクビになった。
「あんた偉そうだな」とお客さんに怒られてしまったので驚いたことだ。どうしてもヴィヴィアンが欲しい!という動機付けが弱かったせいだろう。
絵を描くのが楽しいようではダメだ。もっと自分を追い込まねば。自分に殺し屋を依頼したゴルゴ13のように。図書館で借りた
「思考は現実化するⅠ Ⅱ Ⅲ」
を読みながら思う美魚であった。

そんな美魚は漁太郎に言わせると
「閑人代表」
「フリーダム」
浮世離れして全然苦労してない人間、それが間鵜井美魚なのだそうだ。

安魚の国に帰ろう

f:id:mauymiuo:20170526081317j:plain安魚がしょっちゅう口にする言葉に、安魚の国というのがある。
「安魚は安魚の国から来た」
「安魚はもうすぐ安魚の国に帰る」
美魚はそれを聞くと何故か切ない。最近はバージョンが増えて
「安魚の国のお母さんに怒られるから帰るね」
だったり、前日雨上がりに虹を見たとき
「虹を渡って安魚の国に帰ろう!」
「みーちゃは虹の橋を渡ってみーちゃの国に行っちゃった」
などと、まるで彼岸を思わせることを言う。
安魚の国が出てくるようになったのは、3歳直前くらいだろうか。
「安魚の国は何処にあるの?」
と試みに尋ねると、
「頭の中だよ!」
頭の中の想像の世界なんだろうか。
「どうやって行くの?」
「マントでビューんて行くんだよ」
「でもマントがないから行けないよ」
「安魚はもっと大きくなっておじいちゃんになってまた小さくなって行く」
それを聞くと胎内回帰みたいである。
美魚はずっと安魚に胎内記憶を尋ねる日を楽しみに待っていた。3歳2ヶ月、そろそろ頃合いだろうか。
「お腹の中のこと覚えてる?どんな感じなの?」
「安魚の国は紫の電気がついてる」
「安魚の国で何してたの?」
「ぷかーって飛んでた」
「どうやってここに来たの?」
「頭から水に飛び込んでドバーッと出て来た」
なるほど。安魚の紫好きはここから来ていたのか。紫は臓器を思わせる。
美魚はその日、自分の胎盤をトレーの中に見た。赤紫で、平べったくて、深海魚みたいにぶよぶよしていた。ここに包まれていた安魚は、まだ記憶を残しているのだろう。そして何時でも戻れると思うらしい。胎内は近くて遠い。彼岸と此岸ほどの距離がある。だが、安魚はおじいちゃんになってまた小さくなると行ける、と語る。死後の魂は転生するのだろうか。7歳までは子供は神様の所有だと聞いたことがある。神様の力が働いて子供は生きてるし、神様の所に帰ってしまうこともあり得る。美魚は寂しくなる。
「お母さんも安魚の国に一緒に行こうね」
「まだまだ一緒にいるからね」
「ずっといるからね」
安魚の国を口にしたあとはちゃんとフォローする。子供は親の所有には出来ない。だが、手放すのは寂しいことだ。

美魚は自身の父親とはうまくいかず、20年ほど断絶したままである。安魚に会う気も、会わせる気もないが、まだよそのオッサンだと思えないのがもどかしい。
母親は暴力の餌食になっていたが、兄や美魚は威嚇意外に父から実害を被った訳ではない。働かない、暴れる、貧乏、それだけのことで美魚は父が嫌いなのだろうか。父が嫌いな理由を考えると、兄と比べて美魚が馬鹿で、何故馬鹿なのかと言うと、文部科学省的な学力もあるが、単に女だから、女は、馬鹿でしょうがねえ、という差別をされてきた事にある。
「女はどうせ出ていくから、金かけてもしょうがねえ」
と父は揺るぎない主義を持っていた。女は出ていく、嫁に行くからだとしても、そんなん言わなくてもいーじゃん。女の子供は無用の長物なのですか。
なので美魚はちゃんと忘れず、結婚する時に親の籍から抜いて、新しく戸籍を作った。役所の係員は
「結婚すると籍は別になるのに。抜いたら戻れませんよ」
と注意して下さった。でも、親を捨てようと本気で考えていたので、構わない。
間鵜井の名字を捨てなかったのは漁太郎が
「名前変える機会なんて滅多にない」
と自分の名字を捨てたからで、美魚は嫁に行くことに反発したのである。
因みに数年経ってからそれに気がついた父は
「あいつ籍を抜きやがった!」
と激怒したそうである。矛盾しているようで当然にも思える。

美魚も美魚の国に行ってしまったのだ。だが、ほんとの原因は何なのか、たまに考える。