トノオタマとヒキオタマ
今年は寒いので、ヒキガエルのおたまがいない。
待ちきれず、
結局トノサマガエルのおたまを三匹捕まえてきた。
数日経ち、トノオタマは偏食であることに気づいた。
よくあるおたまじゃくしの飼育方では、
「おたまは雑食性なので何でも食べる」
などと書いてあるが、うちのトノオタマに関しては嘘だ。
パン
こめ粒
ゆで野菜
煮干し
タンポポを煮たもの
水草
全て食べなかった。
仕方ないので、また池に行って、泥を掬ってきた。
泥はたべるのである。
しかし、別な生き物も連れてきてしまう。
水の中に蠢く細い虫とか、
ミジンコとか、
黒いやつとか…。
ん、?
この8ミリほどの黒いやつ、
ヒキガエルのおたまじゃくしではないか。
まだ生まれてないと思ってたけど、
ちゃんと生まれていたんだな。
泥に隠れていたのだ。
これがまた、ぴょんたとして成長すればいいな。
トノオタマは偏食だか、
ヒキオタマはおフを与えると
しっぽを振って喜んで食べる。
飼いやすいおたまである。
春が来たから
冬を越えられなかった可哀相なヒキガエルの
ぴょんた。
そしてまた、春は巡ってきた。
その悲しみを忘れることは出来ないが、
今日は安魚と新しいおたまじゃくしを探しにゆく。
2年前の日記では、
20日におたまじゃくしを目撃していた。
採取は4月2日であった。
そろそろいるのでは、と期待に胸を踊らせて出掛けた。
……あれ、ぜんっぜんいない。
だが、池の中央辺りになにかは、いる。
カブトエビ?
茶色い何かが。
でかくないか?
適当に網を振り回したら、
一匹網に入っていた。
これは…
通りかかったおじさんの話では
トノサマガエルだとのこと。
「ヒキガエルはまだ寒いから出てこないよぉ」
と教えてくださる。
トノサマガエルも、ちょっといいなぁ、
と心が動く。
だが、あくまでもヒキガエルにこだわりたい。
トノサマガエルのおたまじゃくしは、
3センチぐらいある。
ガマガエルのおたまじゃくしは、
真っ黒で目元もよく分からんし、
しっぽ含め1センチくらいだった。
ぴょんたはカエルになって1年で、
やっと3センチくらいだった。
こんなに差異があるのだなあ、と感心する。
美魚はトノサマガエルのおたまじゃくしを
池に戻した。
次回こそヒキガエルのおたまじゃくしを
採取するつもりである。
デコパージュもやってみる。
先日のコピー転写に続いて、
デコパージュにも挑戦する。
若い頃に描いたイラストでやってみる。
要は耐水性の被膜を作ればいいのだろう。
コピー用紙の表面にニスを塗り重ねる。
カピカピになったら、水に一時間浸して、
ひたすら裏面を擦る。
あぶらとり紙ほどの半透明になったら、
キャンバスボードに張りつけて、
ニスを塗り完成。
コピー転写と、デコパージュのどちらも手間は同じくらいかかるものの、
額装しなくても作品が飾れるのはよいと思う。
美魚は作家がポスターやポストカードを販売するのは勿体ぶっていると反感を感じたものだが、
よく考えてみたら、
原画を売る必要はないかも知れない。
その呪縛から逃れたら、
気軽に表現できそうな気がする。
カラーコピーをキャンバスに転写
動画で見た、
板にコピー用紙を転写するやつが
面白そうだったので、美魚もチャレンジしてみた。
実際みなさん、器用だと思う。
カラーコピーした紙にメディウムを塗る。
キャンバスに貼る。
乾いたら濡らして擦る。
簡単そうである。
どんどん擦る。
紙が擦れなくなれば完成。
…ぼ、ボロっボロなんですけど。
これで正解なの?
美魚が下手なんだろうか。
色鉛筆で仕上げて完成。
さらに加筆訂正してしまう性(さが)。
絵が売れたこと
5年ぶりくらいに、マウィミウオの絵が売れた。
久しぶり過ぎて、お金を貰うのが申し訳ないような気がしてきた。
なぜ、
「いいよ、いいよ、あげるよ!」
「気に入ってもらってこっちこそありがとう!」
と、言わないのだろうかと。
サイトを通すと手数料が発生するから、
手売りは大歓迎である。
その代わり、
(売りきれました)
が付かないので、
サイトでの実績もない。
売れてる人は自他共に認めるアーティストだとして、
全く売れない美魚のような者は、
自称でしかないような気がして、
申し訳ないのだと思う。
かといって、マウィミウオは素晴らしいのだと、
美魚は揺るぎない自信を持っている。
それでなければ詐欺だから。