ぴょんた彼岸で眠る
ぴょんたはヒマラヤ水晶に頬を寄せて、
死んだ。
体は弾力を失い、硬直していた。
目は安らかに閉じていた。
つつくとピクリと反応した命が、
もう脱け殻になってしまった。
形だけ残して、ぴょんたは逝ってしまった。
やはり冬眠しきれずに餓死したのだろうか。
10月から食欲がなく、この3ヶ月をじわじわ死んだというのか。
去年は冬越し出来たので、油断したのだ。
またひとつ、この身に罪を負ってしまった。
もっと設備をととのえれば良かったんだ。
取り返しはつかないのだから。
ヒマラヤ水晶に近づく、というのは死の暗示なのかもしれない。
ぴょんたは死期を知っていたような気がしてならない。
安魚と可愛がってきたのでとても寂しい。
もう二度と、ぴょんたにエサやりできない。
あの、食べた後のかわいいアムアムが見れない。
安魚が学校から帰ってきたのでこの事を伝えて、
ぴょんたを土に埋めた。
ヒマラヤ水晶もぴょんたと一緒に入れてあげよう。
ぴょんたとぴょんぐを癒してくれてありがとう。
2年近い楽しい毎日をぴょんたと過ごせて嬉しかった。
そして。
ああ、カエルがいないのはとても寂しい。